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2025-12-23 n が 4 の倍数のときのガウス和 ふたやふたやよ

次のような和 W を考える。

n = 4 の例。 1 の原始4乗根(§7)のうち偏角 90° のものを r とする、つまり r = −1 = i と。
  W = r0 + r1 + r4 + r9
は何になるか(r の肩の指数は、四つの平方数 02, 12, 22, 32)。 r4 = 1 に留意して、指数を簡約(4 で割った余りで置き換える):
  W = r0 + r1 + r0 + r1 = 2(r0 + r1)
4項の和のうち、前半2項と後半2項が同じ値の反復。もちろん = 2(1 + i) = 2 + 2i、あえて書けば 4 + i4 だ。

n = 8 の例。 1 の原始8乗根のうち偏角 45° のものを r とする、つまり r = i = 2/2 + i2/2
  W = r0 + r1 + r4 + r9 + r16 + r25 + r36 + r49
は何になるか(指数は八つの平方数 02, 12, 22, ···, 72)。 r8 = 1 に留意して指数を簡約(8 で割った余りで置換):
  W = r0 + r1 + r4 + r1 + r0 + r1 + r4 + r1 = 2(r0 + r1 + r4 + r1)
8項の和のうち、前半4項と後半4項は、同じ値の反復。

で、 r4 = (r2)2 = ((i)2)2 = (i)2 = −1 なんで:
  W = 2(1 + r + (−1) + r) = 2(2r) = 4r = 4(2/2 + i⋅2/2)
   = 22 + 2i2 = 8 + i8

同様の計算をすると n = 12 なら W = 12 + i12 になり、 n = 16 なら W = 16 + i16 になる(= 4 + 4i)。要するに n が 4 の倍数なら W = n + in になる、ってことは予想がつく。こんなきれいで単純なパターン、簡単に証明できそうに思える。大数学者ガウスも、このパターンを発見したとき、自信たっぷりにそう考えたに違いない。

ところで 2 = 1.41421356…(ひとよ・ひとよに・ひとみごろ)ってのは有名。 8 はその 2 倍なので 2.82842712…(ふたや・ふたやよ・ふたナイフ)。「ひとよ・ひとよに・ひと」は各桁 4 以下なので、 2 倍は、繰り上がりなしで「ふたや・ふたやよ・ふた」。

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2025-12-20 第二の恒等式 n が偶数の場合のガウス和

n が奇数のときの「1 の原始 n 乗根に対応するガウス和」について一通りの紹介が済んだので、今度は n が偶数の場合を検討してみたい。

n が奇数・偶数両方の場合を俯瞰ふかんした全体像は、印象深い。複雑な数値たちの間に、神秘的な規則性が潜んでいる…。ガウスはそれを「極めてエレガント」と形容し、日記では「極めてビーナス的」(美の女神のように愛らしい)とも記している。

現代の教科書では「重要でない・必要ない・そんなことやってる暇はない」と偶数ケースを無視し、 n が奇数(特に素数)の場合だけを扱うのが通例かもしれない。われわれは有用性や効率によってではなく、美しさによって道を選ぶ!

例えば、
  (6, 2) = [(1 − x6)(1 − x5)]/[(1 − x)(1 − x2)]
のようなガウスの (m, μ) 記号と、「6 個の物から 2 個の物を選ぶ」ときの選択肢の数…
  6C2  「6 choose 2」
  すなわち二項係数 (6 C 2) = (6⋅5)/(1⋅2)
…は、それぞれの指す値(計算結果)は無関係でも、計算の形式が似ている。ガウスの記号に関連する恒等式と、二項係数に関連する恒等式にも、ある種の平行性が感じられる。

(m, μ) 記号が表すものは、現代では「q-二項係数」(q-binomial coefficient――別名「ガウス二項係数」――と呼ばれる(「係数」といっても「数」ではなく多項式)。より広い概念「q-類似」(q-analog, q-analogue)――別名「q-拡張」(q-extension)――の一種とされる。ガウスの1811年の論文は、「二項係数についての恒等式の q-類似」をツールとした論考だ。

そんな現代的認識とは関係なく、ガウスはインスピレーションに導かれて (m, μ) に関連する公式を巧妙に使い、「1 の原始 n 乗根に対応するガウス和の符号決定」という難事業を達成。「さすがは天才!」――と言いたいところだが、ガウスは(現象そのものについては予想できたものの)なぜそうなるのか、なかなか証明できなかった。4年3カ月の試行錯誤、大変な苦労、数え切れないほどの挫折と再試行の繰り返しの末、ようやくこの細道を発見、そこからさらに丸3年を費やして「細道」を整理・整備して、分かりやすい形にまとめたのだった。「才能」の90%は「努力」なのかもしれない。

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2025-12-18 ガウス和の符号・後編

n が任意の正の奇数のときの「ガウス和の平方」(§10)と、基本ケース(特定の r が選択される)における「ガウス和そのもの」(ガウス和の符号)を決定した(§11)。

しめくくりとして、一般のガウス和(r の選択を特定の一つに限らない)について検討する。便宜上 n が 3 以上の素数の場合に話を限定する(最も重要なケース)。結果として生じる和の値は「基本ケースと同じか、その −1 倍」で、特に複雑な話でもない。この考察の副産物として、「ガウス和のもう一つの形式」とも自然に話がつながる。

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2025-12-16 ガウス和の符号・中編

前回、「ガウス和」を求めるためのツールとなる公式(ガウス自身が使ったもの)を導いた。ここまで来たら、その先は易しい。

結論もシンプル: n が正の奇数のとき、基本の「ガウス和」は +(n) または +i(n) に等しい(奇数 n が 4 の倍数より 1 大きいときは前者、 4 の倍数より 3 大きいときは後者)。

どういうこと?

n = 5 の具体例で図解してから、一般の場合について、ガウスによる証明の続きの部分を紹介したい。

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2025-12-12 ガウス和の符号・前編 名画・名曲・名証明

名画や名曲を鑑賞する活動があるのなら、名証明を鑑賞する活動があってもいい。ゆったりと美しさを味わい、楽しむための数論。

前回、準備として ƒ(x, m) という不思議なコンセプトを紹介した。 m が正の偶数のとき、
  1 − (1 − xm)/(1 − x) [(1 − xm)(1 − xm−1)]/[(1 − x)(1 − x2)] − [(1 − xm)(1 − xm−1)(1 − xm−2)]/[(1 − x)(1 − x2)(1 − x3)] + ···
という m+1 項の式が、
  (1 − x1)(1 − x3)(1 − x5)···(1 − xm−1)
という積に等しい、という恒等式。ガウスはこの関係をどう使ったのか、という核心部を紹介したい。

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2025-12-09 ガウス和に関連する不思議な恒等式

1811年のガウスの論文「ある種の特別な数列の和」では、
  [(1 − xm)(1 − xm−1)···(1 − xm−μ+1)]/[(1 − x)(1 − x2)···(1 − xμ)]
という多項式の商が、簡略な記号 (m, μ) で表されている。例えば:
  (6, 2) = [(1 − x6)(1 − x5)]/[(1 − x)(1 − x2)]
  (6, 3) = [(1 − x6)(1 − x5)(1 − x4)]/[(1 − x)(1 − x2)(1 − x3)]

これらは一見「意味不明」な分数だが、 1 − xk の形の因子たちの指数 k だけを見ると、
  (6⋅5)/(1⋅2) や (6⋅5⋅4)/(1⋅2⋅3)
のようになっている。形式的には「意外と単純」、コンセプト的・感覚的には「二項係数の仲間」といえるだろう(実際、割り切れて、整係数の多項式になる)。――これらの分数は、ある種の足し算・引き算に対して、非常に不思議な反応を示す。

ガウスは、次の関係(恒等式)を証明した。いわく、 m が任意の正の偶数のとき、
  1 − (m, 1) + (m, 2) − ··· ± (m, m)
は、積 (1 − xm−1)(1 − xm−3)···(1 − x3)(1 − x) に等しい。例えば:
  1 − (6, 1) + (6, 2) − (6, 3) + (6, 4) − (6, 5) + (6, 6) = (1 − x5)(1 − x3)(1 − x)

左辺の謎めいた「足し算・引き算」と、右辺のシンプルな「掛け算」が等しいというのは、奇妙な現象だ! 証明自体は平易で、(技巧的ではあるが)初等的な操作の組み合わせ。証明できるからといって、「不思議さ」のもやが晴れるわけではないのだが…

ガウスは、この恒等式を鍵として、「ガウス和の符号決定」(天才ガウスをして何年も悩ましめた難問題)をついに――そして鮮やかに――解決した。その前段階に当たる上記「不思議な恒等式」の証明について、順を追って紹介したい。

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2025-12-06 13, 23, 33, ··· を割った余り

13 = 1, 23 = 8, 33 = 27, 43 = 64 を 5 で割った余りは、それぞれ 1, 3, 2, 4(例えば 33 = 27 を 5 で割ると 2 余る)。つまり、3次合同式
  x3 ≡ a (mod 5)
は、任意の a について解を持つ(a ≡ 1, 2, 3, 4)。言い換えると、集合 {1, 2, 3, 4} の各数を立方して 5 で割った余りたちの集合は、再び {1, 2, 3, 4} になる!

「割る数」の 5 を 11 や 17 などに変えても同様のことが成り立つ。しかし「割る数」が 7 や 13 などだと、そうならない。例えば 13 = 1, 23 = 8, 33 = 27, 43 = 64 を 7 で割った余りは、順に 1, 1, 6, 1 だし 53 = 125, 63 = 216 を 7 で割った余りはそれぞれ 6, 6 なので、 {1, 2, 3, 4, 5, 6} の各数を立方して 7 で割った場合には {1, 6} しか作れない。

一般に p を 5 以上の素数(1 と自分自身でしか割り切れない数)としよう(p = 5, 7, 11, 13, 17, 19, 23, ···)。 p は素数なので 3 では割り切れず、 3 で割ると 1 余るか、または 2 余る。言い換えると p は 3 の倍数より 1 大きいか、 2 大きい。便宜上、 3 の倍数より 1 大きい素数ミント素数3 の倍数より 2 大きい素数ワッフル素数と呼ぶことにする(これは正式用語ではなく、勝手に作った用語)。 a を 1 以上 p 未満の任意の整数とするとき、もし p がワッフル素数なら、
  「3乗して p で割ったとき、 a 余るような整数はあるか?」
という問いの答えはいつでも yes だが、もし p がミント素数なら、同じ問いの答えは(一部の特定の a に対してのみ yes になるけど)一般には no だ。式で書くと、
  x3 ≡ a (mod p)
は p がワッフルならどんな a に対しても解を持つが、 p がミントだとそうならない。

立方剰余(立方して p で割ったときの余り)のこの性質(p がミントかワッフルかで挙動が激変する)は、通常の整数の世界の中でも、ある程度、解明可能。しかし、アイゼンシュタイン整数の世界で考えることで、その真相が見えてくるかもしれない。

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2025-12-02 ω の立方性: t3 ≡ ω に解があるか

3 の倍数より 2 大きい素数は、次の三つのタイプに分けられる:
  【ア】 9 の倍数より 2 大きいもの: 2, 11, 29, 47, 83, ···
  【イ】 9 の倍数より 5 大きいもの: 5, 23, 41, 59, ···
  【ウ】 9 の倍数より 8 大きいもの: 17, 53, 71, 89, ···

定理7によると、 p がアまたはイの素数なら、 t3 ≡ ω (mod p) を満たすアイゼンシュタイン整数 t は存在しない(その結果として x3 + y3 = pz3 は非自明な整数解を持たない)。

では p がウの素数だったら…? p がア・イ・ウのどれかの数のとき、 t3 ≡ ω (mod p) が解を持つためには p がウの型であることが必要だよ――と定理7は言っているが、それは必要十分条件だろうか。

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2025-12-01 x3 + y3 = 5z3 や x3 + y3 = 11z3 など

32 + 42 = 52 とか 52 + 122 = 132 とか 112 + 22 = 53 とか 103 + 93 = 123 + 13 とか 33 + 43 + 53 = 63 のような等式を眺めていると、
  x3 + y3 = z3
を満たす正の整数 x, y, z もあるのでは、と感じられるかもしれない。「実際にはそんな整数の組み合わせはない」というのが、「フェルマーの最終定理の指数 3 の場合」という有名問題であり、問題の意味は分かりやすいが、証明は意外と難しい。「なぜどこがどう難しいか」を理解すること自体、難しいかもしれない。

われわれはとにかくこの定理を一応証明し、ついでに、
  x3 + y3 = 2z3
を満たすような x, y, z も(z = 0 の場合と x = y の場合を別にすると)存在しないこと、
  x3 + y3 = 3z3
  x3 + y3 = 4z3
を満たすような x, y, z も(z = 0 の場合を別にすると)存在しないことを証明した。一方、
  x3 + y3 = 6z3
  x3 + y3 = 7z3
  x3 + y3 = 9z3
を満たすような x, y, z は、存在する。
  x3 + y3 = 8z3
については Z = 2z と置けば右辺は (2z)3 = Z3 なので、オリジナルのフェルマーの問題と実質同じ。それでは、
  x3 + y3 = 5z3
はどうか?

この最後の不定方程式は、それ単体では x3 + y3 = 4z3 の場合とほとんど変わらず、それ自体としては特に新鮮味もない。けれど、より一般的な命題について、フルヴィッツ(Hurwitz フアヴィツ)はエレガントで味わい深い証明を記している。フェルマーの小定理のアイゼンシュタイン整数版や、立方剰余の理論のような重要な話題とも関連していて、研究の価値がありそうだ。

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チラ裏より

チラ裏」は、きちんとまとまった記事ではなく、断片的なメモです…

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2025年9月26日 フェルマーの最終定理 n = 7 の場合

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2025年1月16/19日 なぜ 1 + 2 + 3 + 4 は 5 の倍数か?12 + 22 + 32 + 42 + 52 も 5 の倍数
フォン・シュタウト&クラウセンの定理

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2024年6月11日  Linux の Live OS 気軽にいろいろ試せるよ

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2024年1月12日 十六元数の零因子 君は 0 を割ることができるか?
初等的証明に成功! 世界初かも?

2024年1月17日 Moufang 恒等式の同値性 初等的証明
これも(ネットでは)世界初かも。教科書的には autotopism を使うのだが、そんなややこしい概念は必要ない。

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数学・プログラミング・コンピューター

〘→ 最近のメモは「遊びの数論」に〙

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妖精の森 ♌︎ ペル方程式の夏(2020-12-27)
x2 − 79y2 = 5 を満たす整数 (xy) は存在しません。その証明は意外と難しく、しかも隠された深い意味を持っています。この種の問題を扱います。ハイライトは、2020年夏に発見されたばかりの「改良版コンラッドの不等式」。 〔v4: 2021年9月5日〕
まあるい緑の単位円 (三角関数覚え歌)(2017-12-24)
まあるい緑の単位円/半径 斜辺の三角形/「高さ」の「さ」の字はサインの「サ」/サインは 対辺 高さ
アルファとベータが角引いた (加法定理・図解の歌)(2017-12-24)
「ごんべさんの赤ちゃん」のメロディーで。「アルファさんとベータさんが麦畑」でもOK。 〔最終更新: 2018年1月28日〕
cos 36° 魔法のにおい(2018-01-14)
五角形を使った解法も優雅だが、代数的に… 〔最終更新: 2024年4月18日〕
cos π/7 正七角形の七不思議(2018-01-28)
日頃めったに見掛けない正七角形。その作図不可能性は、有名な「角の3等分問題」に帰着する。コンパス・定規・「角度3等分」器があれば、360° を7等分できる! 〔最終更新: 2024年10月27日〕
覚えやすさを重視した3次方程式の解法(2018-02-11)
分数なくして、すっきり。語呂合わせ付き。 〔v9: 2024年10月13日〕
3次方程式の奥(2018-03-04)
3次方程式は奥が深い。「判別式の図形的解釈」は1990年代の新発見だという。 〔v15: 2022年2月23日〕
3次方程式の判別式(2018-03-18)
いろいろな判別式。Qiaochu Yuan による恐ろしくエレガントな解法。 〔v10: 2024年4月18日〕
3次方程式と双曲線関数 ☆ 複素関数いじっちゃお(2019-02-17)
定義から始めてのんびり進むので、双曲線関数の予備知識は不要。3次方程式も別記事で初歩から解説。三角・指数関数なら知ってるという探検気分のあなたへ。複素関数プチ体験。 〔v7: 2021年2月19日〕
曇りなきオイラーの公式 微分を使わない直接証明(2019-02-17)
exp ix = cos xi sin x のこんな証明。目からうろこが落ちまくる! 〔v11: 2020年12月23日〕
−1 の 3/2 乗? オイラーの公式(その2)(2019-03-03)
(−1)3/2 って ((−1)3)1/2 = (−1)1/2 = i なのか、((−1)1/2)3 = i3 = −i なのか、それとも…? exp zez が同じという根拠は? 〔v7: 2021年1月24日〕
(za)b = zab の成立条件(2019-06-09)
(za)b = zab は一般には不成立。ではどういう条件で、この等式が成り立つか。(za)bzab は、どういう関係にあるのか。「巻き戻しの数」(unwinding number)は、この種のモヤモヤをすっきりさせるための便利なコンセプト。 〔v6: 2022年10月25日〕
フェルマーのクリスマス定理で遊ばせて!(2018-12-23)
1640年のクリスマスの日、フェルマーはメルセンヌに宛てた手紙の中で、こう言った。「4の倍数より1大きい全ての素数は、ただ一通りの方法で、2個の平方数の和となります」 〔v6: 2023年7月16日〕
すてきな証明・すてきな作図 tan ((α + β)/2) = ?(2021-10-09)
正攻法ではゴチャゴチャ長い計算になるが、この作図によると、見ただけで「そうなって当然!」と思える。
「西暦・平成パズル」を解くアルゴリズム(2016-03-27)
整数28と四則演算で2016を作るには、最小でも9個の28が必要。
2016 = (28+28+28)×[28−(28+28+28+28)/28]
一見全数検索は大変そうだが、50行程度の平易なスクリプトで高速に解決される。ES6 の Map の長所、splice より速い要素挿入法も紹介。 〔最終更新: 2023年4月1日〕
[JS] 100行のプチ任意精度ライブラリ(2016-05-08)
JavaScript 用に最小構成的な「任意精度整数演算」ライブラリを作ってみた。 〔最終更新: 2019年6月23日〕
[JS] メルセンヌ数の分類と分解(2016-06-05)
数千万桁のメルセンヌ素数が脚光を浴びるが、その裏では、たった数百桁のメルセンヌ合成数が分解できない。 〔v6: 2019年5月5日〕
楕円曲線で因数分解(2016-08-14)
楕円曲線を使って、巨大整数に含まれる数十桁の因数を検出できる。計算は、曲線上の勝手な点を選んで整数倍するだけ。ステージ1、モンゴメリー形式、標準版ステージ2、素数ペアリングについて整理した。 〔最終更新: 2021年11月14日〕
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元の位数を考えると群の位数計算が高速化されるが、それには高速な素因数分解が必要。「擬位数」はどの教科書にも載ってないような概念だが、ハンガリー人数学者 Babai László によって研究された。 〔最終更新: 2016年10月23日〕
「マイナス×マイナス=プラス」は証明できるか?(2014-08-03)
数学的に正しい質問は、「なぜマイナス×マイナス=プラスか?」ではなく「いつマイナス×マイナス=プラスか?」 〔最終更新: 2019年9月29日〕
平方剰余の相互法則(2003-03-26)
「バニラ素数とチョコレート素数」という例えを用いた「お菓子な」説明。
楕円曲線暗号(2003-11-28)
最初歩から具体例で。書き手も手探りというライブ感あふれる記事6本。手探りだからエレガントではないが、JavaScriptでは世界初の実装? 実装はダサいが、内容(ロジック)は正しい。
触って分かる公開鍵暗号RSA(2004-02-04)
理論的説明でなく、実地に体験。JavaScriptで実現したので結構注目され、大学の授業などの参考資料としても使われたらしい。ダサい実装だが、ちゃんと動作する。
デスノートをさがして: 論理パズル(2006-04-10)
真神・偽神・乱神。間違いだらけの乱神探し。
ばびっと数え歌 でかい数編 (2019-09-01)
37桁の 1,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000(=1澗)までの数え歌。日本語・英語・SI接頭辞・2進数付き。 〔v3: 2023年3月8日〕
【注意】SSDは使ってないと壊れやすい 用がなくても週に1度は電源を(2021-06-06)
「SSDは、アクセスが速く、回転部分がないので壊れにくい。従来のハードディスクより優れた新技術…」という一般的イメージを持たれている。一方、SSDには、特有の弱点があることも知られている。

天文・暦

13日は金曜になりやすく31日は水曜になりにくい(2017-09-03)
曜日は「日月火…」の繰り返しだから各曜日は均等のようだが、「毎月1日の曜日」「13日の曜日」のように「特定の日にちが何曜になるか」を考えると、曜日分布に偏りが… 〔v6: 2019年4月21日〕
「春夏秋冬」は「夏秋冬春」より長い(2017-11-26)
「春分→夏→秋→冬→春分」と「夏至→秋→冬→春→夏至」は、どっちも春・夏・秋・冬1回ずつなのに、前者の方が長い。素朴な図解(公転最速理論?)、簡易計算、そして精密な解析解。春分間隔から春分年へ… 〔最終更新: 2022年9月1日〕
<PNG画像: 春分年・夏至年・秋分年・冬至年の長さの変動は、位相がずれたサインカーブのような曲線を描く>
公式不要の明快な曜日計算(2016-10-23)
公式や表を使わず、何も覚えていない状態で、手軽に任意の年月日の曜日を暗算。
ぼくの名前は冥王星(2013-09-30)
いいもん、いいもん! これからは小惑星になって、ジュノーちゃんやベスタちゃんと遊ぶから! …と思っていたら、「おまえは小惑星でもないんだよ」と言われてしまった。そんなー。ぼくのアイデンティティーは粉々さ。 〔v6: 2019年3月24日〕
さよなら第9惑星・冥王星 カイパーベルト終着駅(2019-03-24)
海王星~海王星~。目蒲めかま線はお乗り換えです。
第9惑星・追悼演説(2019-03-24)
我々は一つの惑星を失った。しかし、これは「終わり」を意味するのか? 否、始まりなのだ!
ケプラー方程式(微積・三角公式を使わないアプローチ)(2018-01-14)
微積分を使わず、算数的にケプラー方程式を導く。倍角・半角などの公式を使わずに、離角の関係を導く。特別な予備知識は不要。 〔最終更新: 2023年4月13日〕
ケプラー方程式・2 エロい感じの言葉(2018-01-28)
「ケプラー方程式(微積・三角公式を使わないアプローチ)」の別解・発展。 〔最終更新: 2020年11月24日〕

シリア語・Unicode・詩

少年と雲 (シリア語の詩)(2017-12-24)
雲さん、どこから来たんだい?/背中に何をしょってるの?/そんなに顔を曇らせて/空から何を見ているの?
ペシタ福音書における「女性聖霊・男性聖霊」の混在について(2014-12-14)
キリスト教の「聖霊」はイエス自身の言語では女性だったが、後に男性イメージに変化した。この変化は興味深いが、そこに注目し過ぎると中間期の状況を正しく理解できない。3種類のシリア語聖書とギリシャ語聖書を比較し「叙述トリック」を検証。 〔最終更新: 2018年11月4日〕
黙示録の奇妙な誤訳: 楽しいシリア語の世界(2018-04-15)
「南の子午線を飛ぶハゲタカ」が、なぜか「尾が血まみれのハゲタカ」に…。誤訳の裏にドラマあり。 〔最終更新: 2018年5月6日〕
シリア語: カラバシ注解(2013-12-01)
カラバシ『読み方のレッスン』はシリア語文語・西方言の教科書。ウェブ上で公開されている。その魅力を紹介し、第1巻全21課に注釈を付けた。 〔最終更新: 2016年5月8日〕
ばびっと数え歌 シリア語編(2014-02-09)
「シリア語の数詞の1~10」を覚えるための数え歌。「ごんべさんの赤ちゃん」のメロディーでも歌えます。 〔最終更新: 2017年12月24日〕
孫子兵法「弱生於強」と 2 Cor 12:9(2024-04-03)
シリア語聖書に言及するメモ。
ターナ文字入門: 表記と発音(2013-01-16)
以前公開していた記事を全面改訂。ターナ文字は、インドの南、南北1000キロにわたって散らばる島々で使われる文字。 〔最終更新: 2014年5月4日〕
HTML5 の bdi 要素と Unicode 6.3 の新しい双方向アルゴリズム(2012-12-04)
ブログのコメント欄で起きる身近な例を出発点に、双方向性が絡む問題と解決法を探る。HTML の dir 属性は落とし穴が多い。HTML5 の <bdi> は役立つ。近い将来、「ユーザー入力欄などの語句は、このタグで隔離」が常識になるかも。 〔最終更新: 2014年4月27日〕

ジョーク

未来の水 フリーズドライ ☆ 粉末乾燥水(2012-04-01)
宇宙旅行のお供に/非常時の備えに… 場所を取らない超軽量・携帯用のインスタントお水です。
イヤ~な「金縛り」を強制解除 ☆ 全自動かなほど機(2019-04-01)
睡眠中の金縛り。嫌なものですね…。そこでご紹介するのが、この「かなほど機」。金縛りになったとき、ワサビの匂いで身体を自動リセットする未来の製品です。
さよなら第9惑星・冥王星 カイパーベルト終着駅(2019-03-24)
海王星~海王星~。目蒲めかま線はお乗り換えです。
漢詩と唐代キリスト教 「日本の影響」説も(2019-04-01)
客舍かくしゃ青青せいせい 柳色りゅうしょく新たなり」仏教徒でもあった唐の大詩人・王維(おうい)。彼がキリスト教とも関わっていたことは、ほとんど知られていない。(エイプリルフールのジョーク記事)
円周率は12個の2 スパコンで判明/ほか 3題(2016-04-01)
三原則ロボットおちょくられて仕返し?/円周率は12個の2 スパコンで判明/人間を模倣する学習AI 学習し過ぎ?
ISOとJISによる「ハッカー」の正式な定義(2005-02-19)
JIS規格では「ハッカー」という言葉が定義されてる。
ヒマワリをふてくされさせる実験(2005-02-20)
お花はとってもデリケート。
「確信犯」たちの「開発動機」(2005-09-23)
ストラビンスキー「ファゴット奏者を苦しめてやろうとしてやった。苦しそうな音なら何でも良かった」
「水からの伝言」の世界(2006-08-21)
水さん、ちょっと漏れ過ぎです。
脳内ディベート大会(2009-07-31)
応援団を応援することは正しいか。タンポポの綿毛を吹いて飛ばしていいか。

漫画・アニメ

大島弓子の漫画 (チラ裏3題)(2019-04-28)
バナブレは「漫画で何ができるのか?」という世界の枠組みそのものを変えた。綿国(わたくに)は、漫画・アニメ史上「猫耳の発明」という意味も持つ。もともとは「自分は半分人間だと思っている子猫」の主観的世界を表す絶妙な表現。
ラピュタ滅びの呪文は波動砲かフェーザー砲か?(2006-01-28)
ムスカは、ジブリ作品では珍しい悪役と評されるが、ラピュタ文字の解読は、現実世界ならノーベル賞もの。
勇者よ、侵略者から東京を守れ(2006-01-22)
「ブジュンブラにキメラアニマが現れたわ!」 お気に入りのネタだが、アニオタ以外の一般人には意味不明かも。
チラ裏
アニメ関係の小ネタも多い。イタリアのアニメ事情もあるよ。

字幕

MKV埋め込み字幕用フォントのMIME問題 (2019-10-20)
字幕用フォントが、ロードされない事例が起きている。問題の背景・対策・対応状況。
SSA入門 中級編(2004-08-27)
二つの入門編(音声タイミング・基本スタイリング)に続くフレーム・タイミング関連の内容。古い記事で使用ツールは時代遅れだが、考え方は依然参考になるかも。
[SSA/ASS] 高品質のフェイドイン・フェイドアウト(2005-12-21)
単純な fad() は濁りやすい。各種の代替手段を紹介。
ASS: 縁ワイプと縦カラオケ(2006–2009)
字幕と音声のずらし方/縁ワイプ/字幕のリップシンク/縦カラオケ/他。古い記事だが参考までに。

哲学・ファンタジー

60%他の生物【人体の細胞】100%星くず(2019-02-24)
ヒトの体は約25兆の細胞から成るが、体には65兆の細胞が…。本人以外の40兆は何なんでしょ? 〔v8: 2019年4月18日〕
至るところ青山 (チラ裏3題)(2019-04-14)
3丁目が見えない理由(先行きの不安)は、1丁目にいるからで、2丁目まで行けば自然と選択肢は狭まる。
不死でないから星は輝く (チラ裏3題)(2019-04-14)
「核融合には燃料が必要。燃料を使い果たせば反応は止まる」という当たり前のことを言い換えると「いつかは終わるから今輝いている」。
猫のしっぽを思い切り引っ張ることは十戒のどれに違反するか?(2014-11-23)
南泉は言った。「この猫の命が惜しければ、禅を一言で語れ。さもないと猫を斬り殺す」 〔最終更新: 2019年4月24日〕
神から見た「主の祈り」(2004-10-04)
「天にましますわれらの父よ」 神「はい?」 — へリング牧師は、ジョークのような設定で深い問題を提示した。 〔最終更新: 2013年10月2日〕
「無断コピー以外」を禁止するライセンス(2004-10-04)
人間の心理的困難があまりに大きいようなので、 それに対抗するために、次のような新しいライセンス形態を思いつくほどだ。いわく…
妖精物語 3題(2005-07-02)
王様の赤いばらと白いばら。
「反辞書」の著者フレッド・レスラー(2009-02-03)
Urban Dictionary というサイトをご存じでしょうか。 ウィキペディアみたいな、でもそれよりずっと砕けた新語辞典…

Tor Browser
プライバシー志向のブラウザ。監視・追跡されずにウェブページを閲覧。「個人情報を登録したサイト」にこれでログインしてはいけない。

Syriac Language

BES, Battle Encoder Shirasé 1.7.10 (March, 2025) & 1.8.0.39: Per-Process CPU Limiter (archive)

a3r (ASS_Help3r): ASS timing/typesetting v0.2.0.0-20250511 (archive)


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