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『遊びの数論61』の続き。誤字脱字・間違いがあるかも。

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2026-06-18 博士の愛した公式(その2)
Glaisher の「四乗剰余」の公式のうち、 Sk(N) の N が偶数(N + 1 が奇数)の場合に関するものは、スターリング数を使うと、こう要約できる。いわく p が奇素数なら、 0 以上の任意の(ただし (p − 3)/2 を除く)整数 q に対して、次が成り立つ。
[p S 2q] ≡ pq⋅[p S 2q + 1] (mod p4)
前回は N が偶数の場合について記した。今回は N が奇数(N + 1 が偶数)の場合について、入り口の部分を記す。
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N = 2h − 1 が奇数の場合の Sk(N) の σ 表現を引用する。 k = 2t が偶数のケース(§11)と k = 2t + 1 が奇数のケース(§12)。いずれも、
σj = σj(h − 1; 2h), L = 2h (= N + 1), μ = h − t
とする。
S2t(2h − 1) = σt + [μ2/2!]⋅L2⋅σt−1 + [(μ + 1)μ2(μ − 1)/4!]⋅L4⋅σt−2 + [(μ + 2)(μ + 1)μ2(μ − 1)(μ − 2)/6!]⋅L6⋅σt−3 + ···
S2t+1(2h − 1) = (μ − 1/2){Lσt + [μ(μ − 1)/3!]⋅L3⋅σt−1 + [(μ + 1)μ(μ − 1)(μ − 2)/5!]⋅L5⋅σt−2 + ···}
第1式の (μ − 1/2)⋅L 倍
(μ − 1/2){Lσt + [μ⋅3μ/3!]⋅L3⋅σt−1 + [(μ + 1)μ(μ − 1)⋅5μ/5!]⋅L5⋅σt−2 + [(μ + 2)(μ + 1)μ(μ − 1)(μ − 2)⋅7μ/7!]⋅L7⋅σt−3 + ···}
から第2式を引くと:
(μ − 1/2)⋅L⋅S2t(2h − 1) − S2t+1(2h − 1)
= (μ − 1/2){[μ⋅[3μ − (μ − 1)]/3!]⋅L3⋅σt−1 + [(μ + 1)μ(μ − 1)⋅[5μ − (μ − 2)]/5!]⋅L5⋅σt−2 + [(μ + 2)(μ + 1)μ(μ − 1)(μ − 2)⋅[7μ − (μ − 3)]/7!]⋅L7⋅σt−3 + ···}
= 1/2(2μ − 1){[μ⋅[2μ + 1]/3!]⋅L3⋅σt−1 + [(μ + 1)μ(μ − 1)⋅[(2μ + 1)⋅2]/5!]⋅L5⋅σt−2 + [(μ + 2)(μ + 1)μ(μ − 1)(μ − 2)⋅[(2μ + 1)⋅3]/7!]⋅L7⋅σt−3 + ···}
= 1/2(4μ2 − 1){[μ⋅1/3!]⋅L3⋅σt−1 + [(μ + 1)μ(μ − 1)⋅2/5!]⋅L5⋅σt−2 + [(μ + 2)(μ + 1)μ(μ − 1)(μ − 2)⋅3/7!]⋅L7⋅σt−3 + ···}
従って (h − t − 1/2)⋅L⋅S2t(2h − 1) と S2t+1(2h − 1) は、もし仮に { } 内の値が因子 2 を十分多く持つなら法 L3 で合同であり、その場合、もし σt−1(h − 1; 2h) も L の倍数なら、法 L4 でも合同になるかもしれない。
しかし L = 2h は偶数であり { } 内の分母によって素因子 2 が一つ以上約されるので、 { } 内の和に、 L3 等で割り切れるのに十分なだけの素因子 2 が残るかどうか分からないし、この { } 内全体に係数 1/2 が掛かっているので、素因子 2 の数はさらに一つ減る。従って、一般的に言うならば、上述の合同式の法は―― L3 ないし L4 ではなく―― h3 ないし h4 となる(以前、別の文脈でも同様の状況が起きた)。
L が素因子 3 を持つとしても、それが分母の 3 と約されて消えることはない。なぜなら因子 μ, 2μ + 1, 2μ − 1 のどれかは 3 の倍数で、約分に必要な 3 はそこから供給される。 { } 内の第2項以降は、十分多くの因子 L を持ち、 L の 2 以外の素因子 δ に関しては、 L3 が持つ素因子 δ と同じ個数以上が残る。
要するに N (= 2h − 1) が奇数で k (= 2t) が偶数の場合、 h3 を法として(一定の条件が満たされるときは h4 を法として):
[(N + 1)/2 − k/2 − 1/2](N + 1)⋅Sk(N) ≡ Sk+1(N) つまり
(N − k)(N + 1)/2⋅Sk(N) ≡ Sk+1(N)
この最後の合同式で N = L − 1, k = r − 1 と置くと、下記〘ⅲ〙を得る。ただし、任意の正整数 N について S0(N) = 1 とし、 j > N のときは Sj(N) = 0 とする。
Sk(L − 1) に関する法が3乗数・4乗数の合同式(Glaisher [7], §59, X)
r を(L 以下の)正の奇数とする。 L が正の奇数なら:
〘ⅰ〙 [L(L − r)/2]⋅Sr−1(L − 1) ≡ Sr(L − 1) (mod L3)
〘ⅱ〙 特に L が素数かつ r ≠ 3 なら、上記の合同式は mod L4 でも成り立つ。
L = 2h が正の偶数なら:
〘ⅲ〙 [L(L − r)/2]⋅Sr−1(L − 1) ≡ Sr(L − 1) (mod h3)
〘ⅳ〙 上記の合同式は、しばしば mod h4 でも成り立つ。
r = 1 の場合、または L が奇数で r ≥ L の場合、または L が偶数で r ≥ L + 1 の場合、命題は自明。それ以外の場合について、〘ⅰ〙〘ⅱ〙は既知の命題において L = N + 1 かつ r = α + 1 と置いただけ。
Glaisher は〘ⅱ〙と似た形式で〘ⅳ〙の十分条件を記した。その導出は比較的複雑。今はその問題には立ち入らない。
公式 Sk(n − 1) = [n S n − k] を使って、上記の合同式を「スターリング数を使った表記」に変換すると、
(L(L − r)/2)⋅[L S L − r + 1] ≡ [L S L − r]
となる。 L と L − r をあらためてそれぞれ n と k と置くなら、次の表現を得る。
スターリング数についての法が3乗数・4乗数の合同式
[n S k] ≡ (nk/2)⋅[n S k + 1]
この合同式は、 n が正の奇数の場合、任意の偶数 k = 0, 2, 4, ··· に対して mod n3 で有効(n が奇素数かつ k ≠ n − 3 なら mod n4 でも有効)。一方、 n = 2h が正の偶数の場合、任意の奇数 k = 1, 3, 5, ··· に対して mod h3 で有効(しばしば mod h4 でも有効)。
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